2026/10/08
パワハラ問題が確認された社員や管理職に対して、企業として注意や処分を行った後、「さらに研修まで必要なのだろうか」と考えることがあります。
しかし、注意を受けたことと、本人が問題となった言動を理解し、自分の行動を変えられることは必ずしも同じではありません。
再発防止という観点では、本人が「何をしてはいけないのか」だけでなく、「次はどうすればよいのか」を具体的に理解することが重要です。
処分には処分、研修には研修の役割があります
企業が必要な処分や注意を行うことには、組織としてのルールを明確にし、問題となった行為について必要な責任を求めるという意味があります。
一方、研修の目的は、本人が今後の行動を変えられるようにすることです。
本人が「会社から処分された」ということだけを理解していても、「どの行動に問題があったのか」「どうすれば別の方法で伝えられたのか」が分からなければ、同じような状況で再び以前の行動を選んでしまうことがあります。
一般的なハラスメント研修だけでは足りない場合
全社員向けや管理職向けのハラスメント研修では、パワハラの基本的な考え方、職場で注意したい言動、適切な指導などを学ぶことができます。
予防教育として、こうした研修には大きな意義があります。
しかし、すでに具体的な問題が生じた方の場合、「一般論として知っていること」と「自分の行動を理解していること」は別です。
ハラスメントの定義を説明できても、自分が部下へ強く言ってしまう場面を振り返ることができなければ、行動改善にはつながりにくくなります。
加害者研修で整理したい4つのこと
どの場面で、どの言葉や態度が問題となったのかを具体的に整理します。
本人はその場面で何を考え、何を目的としていたのかを確認します。本人の説明を聞いたうえで、目的と実際の行動を分けて振り返ります。
部下が同じミスをしたとき、期限が迫ったとき、意見を否定されたと感じたときなど、言動が強くなりやすい状況を把握します。
同じ状況が起きた場合の伝え方、時間の取り方、相談方法などを具体的に考えます。
「反省させること」だけを研修の目的にしない
加害者向け研修という言葉から、本人に強く反省を求める研修をイメージされることがあります。
もちろん、問題となった行動について本人が理解することは必要です。
しかし、会社が期待する言葉を本人に言わせることだけが目的になれば、表面的には「反省しています」と答えても、実際の行動が変わらないことがあります。
重要なのは、本人自身が具体的な場面を振り返り、「ここでは別の対応ができた」「次回はこの方法を使う」と考えられることです。
管理職には「適切に指導する方法」も必要です
問題を経験した管理職が、再発を恐れるあまり必要な指導まで避けてしまうことがあります。
しかし、管理職には、業務上必要な指示や改善要求を適切に伝える役割があります。
研修では「強く言わない」という禁止だけではなく、事実をどのように伝えるのか、改善点をどう明確にするのか、相手の説明をどう聞くのかなど、実際に使えるコミュニケーションを考えることが大切です。
個別研修だからこそ扱えることがあります
問題となる言動や、その背景にある状況は一人ひとり異なります。
責任感が強く、部下にも同じ水準を求めてしまう方もいます。仕事への焦りが言葉へ表れやすい方もいます。相手の説明を聞く前に結論を出しやすい方もいます。
本人自身の具体的な行動を扱うためには、一律の内容だけではなく、個別に対話する研修が適している場合があります。
パワハラ加害者更生カウンセリング研修
一般社団法人パワーハラスメント防止協会では、パワハラ行為者とされた方を対象とする個別の更生カウンセリング研修を実施しています。
本人の人格を否定するのではなく、問題となった具体的な行動を整理し、本人の認識を確認しながら、今後の行動改善と再発防止につなげることを重視しています。
一般的なハラスメント知識を学ぶだけではなく、本人自身の課題に応じた個別研修として進めることができます。
処分後の教育まで含めて再発防止を考える
企業として一定の対応を行った後に、「あとは本人次第」としてしまうのではなく、必要に応じて教育や支援の機会を設けることができます。
本人にとっても、「何をしてはいけないか」だけではなく、「今後どうすればよいのか」を理解することは、職場で再び適切に役割を果たすために重要です。
問題発生後だからこそ、具体的な行動改善まで考える。それが再発防止研修の役割の一つです。
パワハラ行為者への個別研修をご検討の企業・団体へ
処分後の研修、本人の行動改善、管理職としての再出発など、状況に応じたパワハラ加害者更生カウンセリング研修をご提案します。
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