2026/10/09
管理職にとって、部下への指導は重要な役割の一つです。しかし、ハラスメントへの意識が高まる中、「どこまで注意してよいのか」「厳しく言うとパワハラになるのではないか」と悩む管理職もいます。
パワハラを防ぎながら適切に指導するためには、単に言葉を弱くするのではなく、指導の目的、内容、方法、状況を整理することが重要です。
必要な指導まで避ける必要はありません
仕事上のミス、ルール違反、期限の遅れ、求められる業務水準に達していない場合など、管理職が部下へ改善を求めなければならない場面はあります。
そこで必要なことを伝えないままにすると、本人が改善の機会を失うだけでなく、周囲の社員や顧客、組織全体へ影響が及ぶ場合もあります。
ハラスメント防止を「部下へ厳しいことを一切言わないこと」と理解してしまうと、管理職本来の役割を果たしにくくなります。
適切な指導で確認したい5つのポイント
思い込みや感情だけで判断せず、実際に何が起きたのかを確認します。「いつも」「全然」といった曖昧な表現ではなく、具体的な事実を整理します。
何を改善してほしいのか、なぜ改善が必要なのかを管理職自身が整理します。怒りをぶつけることと、改善を求めることは異なります。
「やる気がない」「社会人として失格だ」と人格へ向けるのではなく、仕事上どの行動を変えてほしいのかを具体的に伝えます。
本人が状況をどのように認識しているのかを確認します。管理職が把握していない事情があることも考えられます。
過去の失敗を責め続けるのではなく、次回から何を変えるのか、管理職としてどのような支援が必要なのかを確認します。
指導する「場所」と「時間」も考える
伝えている内容が業務上必要なものであっても、周囲に多くの社員がいる前で長時間叱責する、必要以上に大きな声で責めるなど、方法によって相手への負担が大きくなることがあります。
緊急にその場で止めなければならない行動なのか、落ち着いて別室で話すことができる内容なのかによっても対応は変わります。
「正しいことを言っているから、どのような言い方をしてもよい」と考えるのではなく、相手に改善点が伝わる方法を選ぶことが重要です。
一度伝えて改善しなかったらどうするか
管理職が特に悩みやすいのが、同じ問題が繰り返される場合です。
何度伝えても改善されないと、管理職側の感情が強くなることがあります。しかし、そこで人格否定や威圧的な言動へ進むのではなく、これまで何を伝え、本人がどこまで理解し、何が改善を妨げているのかを整理する必要があります。
必要に応じて、目標や期限を具体化したり、指導内容を記録したり、上位者や人事部門と連携したりすることも考えます。
「正解を暗記する研修」ではなく、判断できる研修へ
適切な指導は、「この言葉なら絶対に大丈夫」という言い換え表を覚えるだけでは身につきません。
実際の職場では、相手との関係、業務内容、問題の重大性、緊急性など、さまざまな要素を考える必要があります。
そのため当協会では、実際の職場に近いケースを用いて「自分ならどう伝えるか」を考える対面式集合研修を重視しています。
企業・団体の業種、受講者、現在の職場課題に合わせ、ケーススタディを含めたオーダーメイドの研修を設計します。
適切な指導を学ぶ対面式研修
「管理職が指導をためらっている」「注意するときの言葉が強くなりやすい」「実際の職場事例を使って考えさせたい」など、企業・団体の課題に合わせて研修内容を設計します。
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