パワハラ防止研修は対面式がよい?オンラインとの違いと選び方

企業がパワハラ防止研修を実施する際、「対面式とオンラインのどちらを選ぶべきか」と悩むことがあります。

オンライン研修は、複数拠点の社員が参加しやすく、移動の負担を抑えられるという特徴があります。一方、対面式集合研修では、講師と受講者が同じ場所で意見を交わし、具体的な場面を想定した演習に取り組めます。

パワハラ防止研修は、対面式とオンラインのどちらかが一律に優れているわけではありません。研修の目的と、受講者に身につけてほしい行動によって選ぶことが重要です。

パワハラ防止研修は対面式とオンラインのどちらがよい?

結論として、パワハラの基本知識を広く共有することが主な目的であれば、オンライン研修も有効な選択肢です。

一方、管理職が部下への指導方法を振り返り、実際の言葉の選び方や対応方法を練習することが目的であれば、対面式集合研修が適している場合があります。

例えば、部下に改善を求める場面を想定し、管理職同士で意見交換をしたり、ロールプレイを行ったりする研修では、同じ場所で相手の反応を見ながら学ぶことに意義があります。

ただし、オンラインでも参加型の演習は可能です。研修方法だけでなく、講師の進行やプログラムの設計も含めて判断する必要があります。

対面式とオンライン研修の特徴を比較する

比較項目 対面式集合研修 オンライン研修
参加方法 講師と受講者が同じ会場に集まる 各拠点や個人の端末から参加できる
意見交換 表情や反応を見ながら話し合いやすい チャットや小グループ機能などを活用できる
ロールプレイ 対面で言葉遣いや伝え方を練習しやすい 実施可能だが通信環境や運営方法に配慮が必要
複数拠点への対応 会場や移動の調整が必要 離れた拠点から参加しやすい
研修設計 職場課題に合わせた参加型演習を組み込みやすい 双方向型の設計により参加型演習も可能

研修の効果は、実施形式だけで決まるものではありません。対象者、研修内容、演習の質、研修後の実践などを含めて考えることが大切です。

管理職向け研修で対面式が活きる3つの場面

SCENE 01 部下への指導方法を考える

同じ場面でも、管理職によって言葉の選び方や対応方法は異なります。他の管理職の考え方に触れながら、自分の指導方法を振り返ります。

SCENE 02 相談対応を練習する

部下からハラスメントの相談を受けた場面を想定し、最初の聞き方や確認すべき事項、組織へのつなぎ方を考えます。

SCENE 03 言葉の伝わり方を確認する

ロールプレイを通じて、言葉の内容だけでなく、話す順序や態度なども振り返ることができます。

TRAINING 自社の課題を共有する

企業ごとの状況に合わせたケースを用いることで、研修内容を実際の職場に結びつけやすくなります。

ケーススタディで管理職の判断力を養う

管理職向けパワハラ防止研修では、法律や制度を理解するだけでなく、日常の指導場面でどのように判断するかを考えることが重要です。

例えば、次のようなケースが考えられます。

ケース1 何度注意しても同じミスを繰り返す部下

管理職として改善を求める必要があります。しかし、感情的に責め続けたり、人格を否定したりすることは適切ではありません。

対面式研修では、どのような言葉で事実を伝え、原因を確認し、改善策を考えるかについて、参加者同士で話し合います。

ケース2 部下から「その指導はパワハラです」と言われた

管理職がすぐに反論したり、部下の受け止め方を否定したりすると、問題が複雑になる可能性があります。

どの言動が問題だと感じられたのかを確認し、必要に応じて人事部門や相談窓口と連携する方法を考えます。

ケース3 管理職自身が感情的になりそうな場面

部下への指導中に怒りを感じることはあります。しかし、その感情を相手にぶつけることと、業務上必要な指導を行うことは別です。

感情を整理し、必要な指導内容を落ち着いて伝えるための方法を検討します。

対面式集合研修ではロールプレイも重要

ロールプレイとは、実際の職場で起こり得る場面を想定し、役割を分担して対応を練習する方法です。

例えば、管理職役と部下役に分かれ、業務上のミスについて改善を求める場面を再現します。

管理職役は、事実をどのように説明するか、相手の話をどう聞くか、改善をどのように求めるかを考えます。

部下役は、指導を受ける側として、言葉の伝わり方や受け止め方を振り返ります。

このような演習によって、知識として理解していた内容を、実際の行動に結びつけるための練習ができます。

パワハラ防止研修では、「何をしてはいけないか」を学ぶだけでなく、「必要な指導をどのように行うか」を練習することが重要です。

完全オーダーメード研修で自社の課題を扱う

管理職が抱える課題は、企業によって異なります。

新任管理職が多い企業では、基本的な指導方法を学ぶことが重要かもしれません。

部下への注意や指導を避ける管理職が増えている企業では、適切な業務指導とパワハラの違いを重点的に扱う必要があります。

また、ハラスメント相談への対応に課題がある企業では、管理職が相談を受けた際の初期対応や人事部門との連携を学ぶことが考えられます。

こうした課題を踏まえ、企業ごとに研修内容を設計することが、実践的な管理職教育につながります。

加害者更生支援の知見を管理職の予防教育へ

一般社団法人パワーハラスメント防止協会では、パワハラ加害者への更生カウンセリング研修で培った知見を、管理職向けのパワハラ予防教育にも活かしています。

パワハラを防ぐためには、表面的な言葉遣いだけでなく、自分の指導方法や考え方を振り返ることも重要です。

「部下の成長のために指導している」という認識があっても、実際の言動が相手にどのような影響を与えるかを考える必要があります。

管理職自身が指導の目的、方法、相手への伝わり方を見直し、必要な指導を適切に行えるようになることを目指します。

研修方法を選ぶ前に人事担当者が確認したいこと

対面式とオンラインのどちらを選ぶかを考える前に、研修の目的を明確にすることが大切です。

CHECK 01 誰を対象にするのか

一般社員、新任管理職、経験豊富な管理職、役員など、対象者によって必要な内容が異なります。

CHECK 02 何を身につけてほしいのか

知識の習得なのか、指導方法の改善なのか、相談対応の実践なのかを整理します。

CHECK 03 どのような演習が必要か

講義中心でよいのか、ケーススタディやロールプレイを取り入れたいのかを考えます。

CHECK 04 職場課題を反映できるか

自社の業種や管理職が直面する問題に合わせた内容を取り入れられるか確認します。

管理職向けパワハラ防止研修は目的に合わせて選ぶ

パワハラ防止研修には、対面式とオンライン、それぞれの特徴があります。

基本知識を広く共有することが目的であれば、オンライン研修も選択肢になります。

一方、管理職が部下への指導方法を具体的に考え、他の管理職と意見交換を行いながら実践的に学ぶことを重視する場合には、対面式集合研修が適していることがあります。

重要なのは、研修の形式だけで判断するのではなく、企業が抱える課題と、研修後に期待する管理職の行動を明確にすることです。

一般社団法人パワーハラスメント防止協会では、企業・団体ごとの課題に合わせた全国講師派遣・対面式・完全オーダーメードの管理職向けパワハラ防止研修をご提案しています。

管理職向けパワハラ防止研修をご検討の企業・団体様へ

「管理職同士で指導方法を考えさせたい」「ロールプレイを取り入れたい」「自社の課題に合わせた研修を実施したい」など、現在の課題をお聞かせください。

パワハラ加害者の更生支援で培った知見を活かし、企業ごとの状況に合わせた対面式集合研修をご提案します。

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