パワハラ防止研修を集合型で行うべき本当の理由とは

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【パワハラ防止研修お役立ちマニュアル】
パワハラ防止研修を集合型で行うべき本当の理由とは

パワハラ防止研修を集合型で実施すべき本当の理由を、組織行動・心理的安全性・再発防止の観点から専門的に解説。オンライン研修との違いや、行動変容につながる研修設計のポイントを分かりやすく紹介します。

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パワハラ防止研修をめぐる現状と誤解

パワハラ防止研修は「形式的」になりやすい

パワーハラスメント防止研修は、多くの企業で実施されていますが、「受けただけ」「聞いただけ」で終わってしまうケースも少なくありません。 その背景には、コンプライアンス対応として最低限実施すればよいという誤解があります。

なぜ行動変容につながらないのか

パワハラは知識不足だけで起きるものではなく、価値観・職場文化・人間関係の中で生じます。 そのため、個人が一人で動画を視聴する形式では、自分事として捉えにくいという課題があります。

研修手法の選択が結果を左右する

同じ内容であっても、「どのような形式で実施するか」によって、理解の深さや行動への影響は大きく変わります。 ここで注目されるのが「集合型研修」です。

 

集合型研修とは何か

集合型研修の定義

集合型研修とは、同じ空間(または同時参加の場)に複数名が集まり、講師の進行のもとで双方向的に学ぶ研修形式を指します。 単なる講義形式ではなく、意見交換やワークを含むことが特徴です。

一方向型研修との違い

動画視聴やeラーニングは「一方向型」であるのに対し、集合型研修は相互作用を前提とします。 この違いが、理解の定着度や気づきの質に影響します。

パワハラ防止との相性

パワハラ防止は「正解を覚える」研修ではなく、「感じ方の違い」「受け取り方の差」を理解することが重要です。 集合型は、このテーマと非常に相性が良い手法です。

 

集合型で行う本質的なメリット

他者の視点を体感できる

集合型研修では、同じ事例に対する複数の意見をその場で聞くことができます。 これにより、「自分では問題ないと思っていた言動が、他者にはどう映るのか」を体感的に理解できます。

心理的安全性と学習効果

適切に設計された集合型研修では、安心して発言できる場(心理的安全性)が確保されます。 この環境があることで、表面的な理解ではなく、内省(自分を振り返ること)が促進されます。

「空気」や「関係性」を扱える

パワハラは言葉だけでなく、職場の空気感や上下関係の中で発生します。 集合型研修では、こうした文脈を共有しながら扱うことが可能です。

 

オンライン研修・個別研修との比較

オンライン研修の利点と限界

オンライン研修は場所を選ばず実施できる利点がありますが、参加者同士の偶発的な気づきは生まれにくい傾向があります。

個別研修との役割分担

個別研修は深い内省や行動修正に適していますが、組織全体の共通認識づくりには向いていません。

比較表:研修形式別の特徴

形式 強み 留意点
集合型 共通理解・相互学習 設計とファシリテーションが重要
オンライン 効率性・参加しやすさ 受動的になりやすい
個別 深い内省 全体浸透には不向き

 

組織文化と再発防止への影響

「共通言語」が生まれる

集合型研修を通じて、パワハラに関する共通の言葉や基準が組織内に形成されます。 これは、日常のコミュニケーション改善につながります。

見て見ぬふりを減らす効果

周囲が同じ研修を受けていることで、「気づいたときに声を上げやすい」土壌が整います。

再発防止の観点

再発防止には、個人対応だけでなく環境調整が不可欠です。 集合型研修は、その第一歩として有効です。

 

集合型研修を成功させる設計ポイント

講師の専門性と中立性

パワハラは感情が絡みやすいテーマであるため、心理学・労務の知見を持ち、中立的に進行できる講師が重要です。

ワーク設計の工夫

正解探しではなく、「考え方の違い」に気づくワークを設計することで、学びが深まります。

少人数グループの活用

全体発言が難しい場合でも、小グループでの対話を取り入れることで参加度が高まります。

 

集合型が適しているケース・注意点

適しているケース

  • 管理職・リーダー層が複数いる組織
  • 過去にパワハラ相談が発生している職場
  • 組織文化の見直しを行いたい場合

注意すべきポイント

形式だけを真似ても効果は出ません。 目的設定・事前説明・フォロー施策を含めた設計が不可欠です。

他手法との併用

集合型研修の後に個別面談やフォロー研修を組み合わせることで、より高い効果が期待できます。

 

まとめ:主要な学びと次のアクション

  • パワハラ防止は知識ではなく行動と文化の問題である
  • 集合型研修は相互理解と共通認識づくりに有効
  • 設計次第で再発防止と組織改善につながる

まずは、自社の目的に合った研修形式を見直し、集合型研修の導入可否を検討することが第一歩です。

 

 

FAQ

集合型研修は時間がかかりませんか?

確かに一定の時間は必要ですが、行動変容につながらない研修を繰り返すより、結果的に効率的です。

発言が出にくい職場でも効果はありますか?

適切なファシリテーションと小グループ設計により、効果を高めることが可能です。

全員参加が必要ですか?

役職や目的に応じて対象を分けることも有効です。

オンラインとの併用はできますか?

可能です。事前学習をオンラインで行い、集合型で対話を行う設計も有効です。

 

参考・情報源

  • 厚生労働省「職場におけるハラスメント対策」https://www.mhlw.go.jp/
  • 労働政策研究・研修機構「ハラスメントに関する調査研究」https://www.jil.go.jp/
  • 日本産業カウンセラー協会「職場のメンタルヘルス」https://www.counselor.or.jp/

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