パワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修 ~部下同士のパワハラを見逃した上司とパワハラ行為をした部下への処分~

パワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修 導入事例12

パワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修
~部下同士のパワハラを見逃した上司とパワハラ行為をした部下への処分~

【事案の背景/組織からの要望】
非管理職の間でパワハラが起きているという外部に設置したハラスメント相談窓口に通報があった。通報の内容は、20代の非管理職が、当初は仲良く仕事をしていて、プライベートでも交流があったようだが、ここ最近は両名共にパワハラに該当するような言動が見受けられることが多くなってきた、ということだった。先ずは、二人が所属する所属長からヒアリングを開始したが、所属長としては、「よくある仲間内の喧嘩」程度にしか捉えておらず、パワハラ行為という認識はなかったようである。しかし、同じチームに所属する人たちや近くで働く他のチームの人たちから話を聞いたところ、人格や人権を否定するような言葉を使っていて、まるで自分たちがパワハラ行為を受けているような気持ちになっていることが分かった。パワハラに該当するような言動を行っている二人から話を聞いたところ、お互いに思いやる気持ちが高じて厳しい言葉のやり取りが始まったようだが、周囲の人たちの気持ちが落ち込んで来たり、所属先の変更を要望するメンバーが出てきたことから、当事者二人、および所属長に対してパワハラ防止協会のパワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修を受講させたいとの要望が寄せられた。


  • 【対象者】20代一般職二人、所属長
  • 【パワハラ行為】<20代一般職二人>人格否定、暴言、<所属長>パワハラの認識欠如による不適切なマネジメント
  • 【処分】<20代一般職二人>始末書、<所属長>厳重注意、減給2ヶ月
  • 【受講回数】<20代一般職二人>2回、<所属長>1回
  • 【受講期間】2ヶ月
  • 【フォローアップ】<所属長>3ヶ月後

【担当講師からのコメント】
<20代一般職二人> 年齢も若い二人にとってパワハラ防止協会のパワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修を受講しなければならないことが人事部から伝えられた時には動揺したとのことだった。一人ひとり更生カウンセリング研修の受講をしたが、二人ともに深く反省をしていたことが印象的であった。年齢も近く親しい関係だったことから遠慮なく意見を言い合い、良い仕事をしようと切磋琢磨していた先に行き過ぎた行為に発展し、関係性が悪化してしまったようである。周囲の人たちが二人の激しいやり取りを聞いて、辛い気持ちになったり、出勤できなくなっていることに関しては二人ともに気が付いておらず、自分たちの行為を後悔すると同時に、大切な仲間に謝罪したいとの気持ちが語られた。また、二人のやり取りがパワハラ行為に該当する可能性があることも認識していなかったことから、パワハラの定義やパワハラの6類型についての基礎をパワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修の中で学ぶ機会を得、パワハラか否かのグレーゾーンについても理解が深まったことは、近い将来、二人が管理職になる時が来れば、学んだことが大いに役立つと考えている。未来がある若い二人にとっては辛い経験になったことは事実であるが、人生は辛い経験があるからこそ明るい未来が待っていることもパワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修の中で学べたことは人生の財産になる、と研修の最後に明るい笑顔で担当講師に伝えている姿が印象的であった。


【担当講師からのコメント】
<所属長> 「見て見ぬふりをすることは同罪である」、という言葉があるように、一般職二人がパワハラに該当するような行為をチーム内でしていたにも関わらず、必要な指導をしていなかったことは、所属長がパワハラ加害者/パワハラ行為者と同じ立場になるということをパワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修の中で対話を通じて理解を深めた。所属長が適切な指導をしなかった理由の1つとしては、一般職二人がやっていた行為は、所属長が若い頃は誰もがやっていたことであり、このような経験が人として逞しく成長するには必要なことだと捉ええていたことが考えられる。しかし、昔許されていたような言動であっても、パワハラ防止法が施行された現代においては、パワハラ行為として認識され、パワハラ加害者/パワハラ行為者、およびパワハラ被害者、そして周囲の人たちの人生をも傷つける結果につながることについて、当該事案の経験を通じて理解できたことは、所属長にとっても有効だったと考えている。所属長は、自分がパワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修を受講した二人を守れなかったばかりではなく、周囲の人たちをも傷つけてしまったことに深く反省していることから、今後は同じような状況になったとしても適切に対応できるようになると期待している。


【受講者からのコメント】
<20代一般職A> パワハラ加害者/パワハラ行為者という言葉は知っていましたが、自分たちの年齢には関係のないことだと思っていました。それが、自分がパワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修を受けることになったことで、パワハラ加害者/パワハラ行為者は年齢に関係なく誰もがなる可能性があることが分かりました。Bさんに対しても申し訳ない気持ちでいっぱいだし、周囲の人たちや上司にも迷惑をかけてしまったことに深く反省しています。ただ、代表理事の更生カウンセリング研修を受けられたことは本当に良かったと思います。自分はどんな性格で、どんな能力があるのか、ということなど、仕事だけではなく、これから生きていく上で大切なことを教えてくれました。今後は、パワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修で学んだことを活かし頑張っていきたいと思います。 


【受講者からのコメント】
<20代一般職B> 言葉にできないほど反省しています。仲良しだったAさんを辛い気持ちにさせたばかりではなく、チームメンバーにも悪い影響を与えてしまったことは人生の黒歴史になることは間違いありません。また、上司にも迷惑をかけてしまったことは自分の至らなさが原因だと思っています。この会社に入ることは自分の夢であり、この会社で活躍することに喜びを感じています。ただし、活躍するということは自分の言動も含め評価されることを今回の件で改めて理解することができました。正直なところ、パワハラ防止協会のパワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修に行くまでは本当に行きたくない気持ちでいっぱいでしたが、今となっては受講できて良かった!と思っています。こんなに沢山自分のことを話せたのは今までにありませんでした。パワハラ防止協会のパワハラ加害者(行為者)更生カウンセリング研修は、パワハラ加害者/パワハラ行為者だけではなく、他の人にもぜひ受けてほしいと思いました。 


【受講者からのコメント】
<所属長> 私が適切な指導をしなかったばかりに、大切な部下達だけではなく、チームメンバーの人たちも傷つけてしまったことを後悔しています。パワハラ防止研修も毎年受講をしていたものの、「自分の言動がパワハラにならないように気を付ける」ことだけに注意を払っていたことが、このような事態を招いた原因でもあります。所属長として、部下達の間でもパワハラが起きていないか管理監督することが管理職の仕事であることを改めて理解し、今後、二度と同じようなことが起こらないように、しっかりと管理監督者として指導をしていきたいと思います。本当に申し訳ございませんでした。 


※個人の感想も含まれています。当協会のサービスを受けることで特定の効果が生じることを保証するものではありません。



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