パワハラ加害者が逆ギレする心理と対応策を徹底解説

Column –
【パワハラ加害者・パワハラ行為者への対応方法の豆知識】
パワハラ加害者が逆ギレする心理と対応策を徹底解説

職場で加害者が逆ギレするのはなぜか?心理的防衛メカニズムとリスク、被害者・組織の対応法をわかりやすく紹介。

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目次

 

なぜパワハラ加害者は逆ギレするのか

パワーハラスメント(職場の権力を利用した嫌がらせ)が指摘された際、加害者が「逆ギレ(逆上して怒りを示す行動)」するケースは珍しくありません。 これは単なる感情的な反応ではなく、自身の立場やプライドを守るための心理的防衛行動です。 加害者は「自分が悪い」と認めることに耐えられず、指摘を攻撃として捉え、怒りで応酬してしまうのです。

 

逆ギレに見られる典型的なパターン

① 責任転嫁型

「部下の能力が低いせいだ」「自分は悪くない」と責任を他者に押し付けるパターン。

② 被害者化型

「自分こそが不当に責められている」と被害者を装うケース。

③ 威嚇・恫喝型

声を荒げる、強い言葉で威圧するなど、恐怖を与えて問題を封じ込めようとする行動。

④ 無視・逃避型

話し合いを拒否し、対話の場から逃げることで責任を回避するパターン。

 

加害者の心理的背景と防衛メカニズム

自己正当化の心理

加害者は「自分の行動は業務指導の一環」と解釈し、パワハラである可能性を認めません。これは認知的不協和を避けるための典型的反応です。

権威の脅かしへの恐怖

上司としての権威が揺らぐと感じたとき、防衛的に怒りを示して立場を保とうとします。

恥の回避

自らの非を認めることは「恥」に直結すると考える人は多く、怒りで覆い隠そうとする傾向があります。

 

逆ギレが組織に及ぼすリスク

  • 被害者がさらなる精神的ダメージを受け、休職や退職につながる
  • 職場全体が萎縮し、健全なコミュニケーションが阻害される
  • 外部への労務トラブルや訴訟リスクが高まる
  • 企業のブランド価値や社会的信頼の低下

 

被害者・職場が取るべき対応策

被害者が取るべき行動

  • 会話内容や状況を記録する(日時・場所・発言内容など)
  • 感情的な応酬は避け、冷静な証拠収集に徹する
  • 信頼できる相談窓口(人事・外部機関)に相談する

組織としての対応

  • 第三者委員会や社外専門家を交えた調査
  • 再発防止のための研修・教育プログラム
  • ハラスメント相談窓口の周知徹底
  • 懲戒規程に基づいた明確な処分

 

逆ギレを防ぐための予防策と職場環境整備

1. 透明性のある評価制度

不公平感をなくし、指導がハラスメントと誤解されにくい環境を作る。

2. 定期的な研修と教育

管理職向けのハラスメント防止研修を行い、意識改革を促す。

3. 相談しやすい風土

声を上げても不利益を被らないと従業員が感じられる環境を整備する。

4. メンタルヘルスサポート

加害者予備軍も含めた従業員の心理的ケアを制度化することが重要です。

 

よくある質問(FAQ)

Q1. パワハラ加害者が逆ギレしたらどうすればよいですか?

冷静に記録を取り、感情的に応じないことが大切です。相談窓口や第三者へ速やかに共有してください。

Q2. 逆ギレは加害者の責任逃れですか?

多くの場合、防衛反応としての責任回避ですが、組織的には正当化できません。

Q3. 証拠はどのように残すべきですか?

会話のメモ、メールやチャット記録、目撃者の証言など、客観的な形で残すことが望ましいです。

Q4. 逆ギレを防ぐにはどうしたらよいですか?

組織として研修・相談体制を整備し、加害者側の心理的孤立を防ぐことが有効です。

 

まとめ:主要な学びと次のアクション

  • 逆ギレは加害者の心理的防衛行動であり、責任逃れの一形態である
  • 典型的パターン(責任転嫁・被害者化・威嚇・逃避)がある
  • 被害者は冷静に証拠を記録し、専門機関に相談することが重要
  • 組織は透明性のある制度、研修、相談体制で予防と対応を徹底すべき

 

一般社団法人パワーハラスメント防止協会

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参考・情報源

  • 厚生労働省「職場のハラスメント対策」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html
  • 独立行政法人労働政策研究・研修機構 JILPT「職場のいじめ・嫌がらせに関する実態調査」 https://www.jil.go.jp/
  • 日本産業衛生学会「職場におけるメンタルヘルス対策」 https://www.sanei.or.jp/
  • 国立精神・神経医療研究センター「ストレスとメンタルヘルス」 https://www.ncnp.go.jp/

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